SEO対策に取り組む際、「テクニカルSEO」と「コンテンツSEO」という2つの施策がございますが、これら2つのアプローチは、どちらもサイトの検索順位向上に不可欠ですが目的や手法は大きく異なります。
本記事では、両者の違いを明確にしたうえで、自社サイトに適した施策の選び方を解説します。
テクニカルSEOとコンテンツSEOの最大の違いは、「誰をターゲットにするか」という点にあります。
テクニカルSEOは検索エンジンをターゲットとした施策です。GoogleやYahoo!などの検索エンジンが、Webサイトの情報を正しく、効率的に収集・評価できるよう、サイトの内部構造を技術的に最適化します。
具体的には、検索エンジンのロボット(クローラー)がサイト内を巡回しやすい環境を整え、収集した情報が正確にデータベースに登録されるようにする施策です。
一方、コンテンツSEOはユーザーをターゲットとした施策です。検索キーワードの背後にあるユーザーの意図を理解し、その疑問や課題を解決する価値あるコンテンツを提供することを目的としています。ユーザーにとって有益な情報を届けることで、結果として検索エンジンからの評価も高まるという考え方に基づいています。
建物に例えるなら、テクニカルSEOは「土台・基礎工事」、コンテンツSEOは「建物本体」と言えるでしょう。どれだけ素晴らしい建物を建てても、土台が不安定では価値を発揮できません。同様に、どれだけ立派な土台があっても、建物がなければ意味がないのです。
テクニカルSEOは、Webサイトの内部構造を整えて最適化する施策です。その目的は、検索エンジンに対してサイトの情報を正しく、効率的に伝えることにあります。
どれだけ優れたコンテンツを作成しても、検索エンジンがそれを正確に理解し、適切に評価できなければ意味がありません。テクニカルSEOは、検索エンジンとWebサイトの間の「通訳」のような役割を果たし、サイトの構造、内容、重要度を明確に伝える施策と言えます。
検索エンジンがサイトを認識するプロセスは、大きく「クロール」と「インデックス」の2段階に分かれます。
クロールとは、検索エンジンのロボット(Googleの場合はGooglebot)がWebサイトを巡回し、ページの情報を収集する工程です。このクロールが適切に行われなければ、どれだけ良いコンテンツを作成しても検索エンジンに認識されません。
テクニカルSEOでは、クローラーがサイト内をスムーズに巡回できるよう、道筋を整える必要があります。
インデックスとは、クロールで収集した情報を検索エンジンのデータベースに登録する工程です。インデックスされたページだけが検索結果に表示される可能性を持ちます。ここでは、各ページの内容、重要度、他のページとの関連性などを検索エンジンに正しく理解してもらうことが重要です。
テクニカルSEOの特徴は、手法が比較的確立されているという点です。URL正規化やサイトマップの設置など、やるべきことが技術的に定まっているためチェックリスト的に対応を進めることができます。ただし、実装には専門的な知識や開発リソースが必要になる場合が多くあります。HTMLコーディングができる人材が行う場合でも、その特長や効果を理解しているかが鍵となります。そのため、会社目標としてSEO対策を積極的に行うことが決まっている場合などは専門の業者へ依頼することがベターです。
コンテンツSEOはユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成・発信することで、検索エンジンからの流入を増やす施策です。検索キーワードを入力するユーザーの「検索意図」を正確に把握し、その意図に応えるコンテンツを提供することが核となります。
コンテンツSEOで重要なのは単に情報を詰め込むことではなく、読者が記事を読んで「なるほど」と感じたり、「この会社に相談してみよう」と思うような検索意図に適した情報を発信することです。
前述のテクニカルSEOが明確な手法があるのに対し、コンテンツSEOの特徴として明確な正解がないという点があげられます。ユーザーの検索意図は時期や状況によって変化し、競合も常に改善を続けています。そのため、継続的なリサーチと改善が欠かせません。
テクニカルSEOの施策は、大きく「クローラー対策」と「インデックス対策」の2つに分類されます。
クローラー対策は、検索エンジンのロボットがサイト内を効率的に巡回できる環境を整える施策です。主な施策には以下があります。
すべてのページがトップページから3クリック以内でアクセスできるよう、サイト構造を設計します。階層が深すぎると、クローラーが末端のページまで到達しにくくなります。
ページの読み込み速度はクローラビリティだけでなく、ユーザー体験にも直結します。画像の圧縮、不要なJavaScriptの削減、キャッシュの活用などにより速度を改善します。
CLSとは、ページ読み込み中にレイアウトがずれる現象を数値化した指標です。画像や広告の読み込みによってコンテンツが突然移動すると、ユーザー体験が著しく低下します。対策としては、画像やiframeに事前にサイズを指定する、フォントの読み込み最適化、広告スペースの予約などがあります。CLSスコアを0.1以下に抑えることが推奨されており、Core Web Vitalsの重要な評価指標の一つとなっています。
Googleはモバイルファーストインデックスを採用しており、スマートフォンでの表示を基準にサイトを評価しています。レスポンシブデザインを採用し、すべてのデバイスで適切に表示されるようにすることが必要です。
サイト内のページ一覧をXML形式で記述したファイルをGoogle Search Consoleを通じて送信することで、クローラーにサイト構造を効率的に伝えることができます。
インデックス対策は、クロールで収集された情報が正しく検索エンジンのデータベースに登録されるようにする施策です。
重複したコンテンツをクローラーに巡回されてしまうと、サイト評価が下がる上、他のページのクロールも遅れてしまいます。同一のコンテンツが複数のURLでアクセス可能な場合、canonicalタグを設定することで、正規のURLを検索エンジンに伝え、評価を集約します。
具体的な正規化の方法としては以下があります。
canonicalタグを設定することで、検索エンジンに正規のURLを伝えることができます。
HTTPからHTTPSへのリダイレクトを設定し、セキュアな接続を統一します。
wwwありとなしのURLを統一し、どちらか一方にリダイレクトします。
不要なURLパラメータを削除し、URLをシンプルに保ちます。
日本語を含むURLは避け、英数字とハイフンを使用します。
URLはできるだけ短く、簡潔に保つことが重要です。
URL内の単語の区切りにはハイフンを使用します。
タイトルタグは検索結果に表示され、クリック率に直接影響します。見出しタグ(H1〜H3)はページの構造を検索エンジンに伝える重要な要素です。論理的な階層構造になるよう設定します。
サイト内に類似したコンテンツが複数存在すると、検索エンジンがどのページを評価すべきか判断しにくくなります。canonicalタグの設定、コンテンツの統合、不要なページの削除などで対応します。
コンテンツSEOは、ユーザーの検索意図を理解し、それに応える価値のあるコンテンツを作成する施策です。
コンテンツSEOの成否を分けるのは、キーワード選定と検索意図の分析です。検索意図は大きく以下の4つに分類されます。
キーワードごとに検索意図を把握し、それに応じたコンテンツを作成することが重要です。
ユーザーニーズに応えるコンテンツ制作では、以下のポイントが重要です。
Googleはコンテンツの品質を評価する際、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を重視しています。実体験に基づく情報を含め、特定分野における深い知識を示すことが大切です。
コンテンツは公開して終わりではありません。定期的に検索順位やクリック率を確認し、必要に応じてリライトを行うことが重要です。
特に、Googleは「フレッシュネス(鮮度)」を評価指標の一つとしています。フレッシュネスとは、コンテンツがどれだけ最新の情報を提供しているかを示す概念です。特にニュース性の高いトピック、定期的に更新される情報、トレンドに関する内容では、フレッシュネスが検索順位に大きく影響します。
フレッシュネスを維持するための具体的な方法として、以下があります。
一度上位を獲得したコンテンツでも、長期間更新しないと順位が下がることがあります。特に競合が活発に更新している分野では、定期的なメンテナンスが不可欠です。
テクニカルSEOとコンテンツSEOは、どちらも継続的なアクセスの維持に必要であるため、優劣はつけられません。ただし、サイトの種類や現状によって、優先順位は異なります。
ECサイト、求人サイト、不動産サイトなど、大量のページを自動生成するデータベース系サイトでは、テクニカルSEOの優先度が高くなります。ページ数が膨大で、すべてがインデックスされているか確認が必要であり、技術的な問題を解消することが優先されます。
ブログ、コーポレートサイト、オウンドメディアなど、テキストコンテンツが中心のサイトでは、コンテンツSEOの優先度が高くなります。コンテンツの質が検索順位に直接影響しやすく、競合との差別化には独自の知見や専門性が必要です。
ただし、基本的なテクニカルSEO(サイトマップの送信、モバイル対応、表示速度の改善など)は前提として整備しておく必要があります。テクニカルSEOに重大な問題があると、どれだけ良いコンテンツを作成しても検索エンジンに正しく評価されません。
当社では、これまでの知見と経験を生かした細かなテクニカルSEO対策でサイトの強固な土台作りを行い、そのうえで検索意図から逆算したキーワード設計を軸としたコンテンツSEO対策を行っております。サイトの規模が大きくなればなるほど強固な土台作りが重要となるため、当社では100項目を超えるチェックリストを基にした調査を必要に応じて行っております。
特に大規模サイトにおいては、わずかなテクニカルSEOの問題が数千、数万のページに影響を及ぼす可能性があるため、初期段階での徹底した調査と対策が長期的なSEO成果に重要と考えます。
テクニカルSEOとコンテンツSEOは、SEO対策における2つの重要な柱です。テクニカルSEOは検索エンジンをターゲットとし、サイトの技術的な最適化を行う施策。コンテンツSEOはユーザーをターゲットとし、検索意図に応える価値あるコンテンツを提供する施策です。
両者は「土台」と「建物」の関係にあり、どちらか一方だけでは十分な成果を得られません。自社サイトの種類や現状を診断し、適切な優先順位で両施策をバランスよく実施することが、SEO成功への道となります。
まずはGoogle Search Consoleで自社サイトの現状を診断し、課題を明確にすることから始めてみてはいかがでしょうか。
それでもご不安な場合や知見やリソース面で外部への依頼を考えている場合は、SynQ Partners株式会社へご相談ください。
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