自社サイトの分析方法と競合サイトの調査方法を、解析ツールを交えてご紹介します

ビジネスにおいてWebサイトは、単なる情報の掲載場所ではなく、売上や顧客との接点を生み出す中心的な役割を担っています。しかし、「サイトを作ったものの、期待した成果が出ない」「どこを改善すればいいのか分からない」といった課題を抱えている企業様は少なくありません。

Webサイトのパフォーマンスを最大化するためには、感覚や経験則だけに頼るのではなく、データに基づいた客観的な分析が不可欠です。この記事では、デジタルマーケティング支援を行っている当社の視点から、自社サイトの現状を知る「内部分析」と、市場での立ち位置を知る「外部分析(競合調査)」の具体的な手法について解説します。

なぜWebサイト分析が必要なのか?

Webサイトは公開して終わりではなく、公開後の運用こそが重要です。しかし、多くの企業が「ただ存在しているだけ」の状態に陥っており、大きな機会損失を生んでいる可能性があります。

Webサイト分析を行う主な目的は以下の3点です。

1. 現状把握

ユーザーがどこから来て、サイト内でどのように行動しているのかを可視化する

2. 課題発見

なぜ問い合わせや購入に至らないのか、そのボトルネックを特定する

3. 改善実行

データという根拠に基づき、確度の高い改善施策を実行する

「なんとなくデザインを変える」のではなく、数値とユーザー行動に基づいた「根拠のある改善」を行うことが、ビジネス成果を最大化する近道となります。

分析・調査に使用する主なツール

Webサイトの分析には、目的に応じて様々なツールを使い分けます。大きく分けると、自社のアクセス状況を見る「内部分析ツール」と、市場や競合を調査する「外部分析ツール」があります。

内部分析ツール

自社サイトの健康診断には、主にGoogleが提供する無料ツールを使用します。

  • Google Analytics 4 (GA4)

  • アクセス解析ツールです。主にサイト訪問したユーザの属性や行動パターンを調査できます
  • Google Search Console

  • 検索パフォーマンス分析のツールです。おもにサイト訪問前のユーザー行動を調査します。

また、より詳細なユーザーの具体的な動きを見るために、Microsoft Clarityなどのヒートマップツールも併用します。

外部分析(競合調査)ツール

競合サイトの流入キーワードや広告戦略などを丸裸にするためには、外部の統合マーケティングツールが必要です。代表的なものには「SEMRUSH(セムラッシュ)」「Ahrefs(エイチレフス)」「Similarweb(シミラーウェブ)」などがあります。

様々なツールが存在しますが、当社では世界的に利用者が多くデータの網羅性に優れた「SEMRUSH(セムラッシュ)」を標準ツールとして採用しています。

本記事では、当社が実際に日々の支援業務で活用しているこれらのツールを中心に、具体的な分析手法を解説します。

内部分析|自社サイトの「健康状態」を可視化する

まずは、自社サイトに訪れているユーザーの行動を理解し、サイト内の課題や改善点を洗い出す「内部分析」について解説します。ここでは、主に3つの視点とツールを活用します。

Google Analytics 4 (GA4)|ユーザー行動を定量的に把握

Google Analytics 4(GA4)は、サイト全体の「ユーザー行動」を数値(定量データ)で把握するためのツールです。「どんな人が」「どこから来て」「どのページを見たのか」を分析することで、サイトの基本数値を把握します。

  • ユーザー属性

  • 訪問者の年齢層、性別、地域などを把握し、ターゲット層と合致しているかを確認します。
  • 集客経路

  • 自然検索、Web広告、SNSなど、どのチャネルからの流入が多いかを知ることで、注力すべき集客施策を特定します。
  • エンゲージメント

  • 滞在時間や読了率が高い「人気コンテンツ」を見つけ出し、ユーザーの関心事を理解します。
  • コンバージョン

  • お問い合わせや資料請求などの目標達成状況を計測します。

GA4を活用することで、成果に繋がりやすい流入経路や、逆に離脱の原因となっているページを発見することができます。

Google Search Console|検索パフォーマンスとSEO課題を発見

Google Search Consoleは、ユーザーがサイトに訪れる「前」の行動、つまりGoogle検索におけるパフォーマンスを分析するツールです。主にSEO(検索エンジン最適化)の観点からサイトの健康状態を診断します。

  • 検索キーワード

  • ユーザーがどのようなキーワードで検索してサイトに訪れたかを知ることで、想定外のニーズを発見できることがあります。
  • 表示回数とクリック率

  • 検索結果には表示されているのにクリックされていない(クリック率が低い)ページを特定し、タイトルや説明文(ディスクリプション)の改善につなげます。
  • インデックス状況

  • 作成したページがGoogleに正しく認識されているかを確認します。

検索パフォーマンスを分析することで、まだ顕在化していない「お宝キーワード」の発見や、テクニカルなSEO課題の解決が可能になります。

Microsoft Clarity|ヒートマップでユーザー心理を視覚化

数値データだけでは見えてこない「ユーザーの迷い」や「興味」を可視化するのが、Microsoft Clarityなどのヒートマップツールです。GA4が「量」の分析であるのに対し、こちらは「質」の分析を行います。

  • クリックマップ

  • ページ内のどのボタンやリンクがクリックされているか、あるいは「クリックできない要素」を誤ってクリックしていないかを確認します。
  • スクロールマップ

  • ページがどこまで読まれているかを色で可視化します。重要な情報が読まれる前に離脱されている場合、構成の見直しが必要です。
  • セッションレコーディング

  • 実際のユーザーのマウスの動きを動画で再現し、どこで操作に迷っているかを追体験します。これにより、「ボタンが見つけにくい」「重要な情報がスルーされている」といったUI/UX(ユーザーインターフェース/体験)の課題を具体的に発見できます。

外部分析|競合調査で市場の「勝ち筋」を見つける

自社の分析だけでは、市場における「立ち位置」は分かりません。競合他社がどのような戦略をとっているのかを分析する「外部分析」を行うことで、自社の強みと弱みを客観的に把握します。

All in one SEOツールを用いた競合サイト分析

競合調査において強力な武器となるのが、当社でも採用している統合マーケティングツール「SEMRUSH(セムラッシュ)」です。競合サイトを様々な視点から定量的に分析し、自社が狙うべき「勝機」を見つけ出します。

  • 1.オーガニック検索(自然検索)調査

  • 競合サイトが「どのキーワード」で上位表示され、集客に成功しているのかを特定します。
  • 2.キーワードギャップ分析

  • 複数の競合が対策しているにも関わらず、自社だけが対策できていないキーワード(機会損失)を洗い出します。
  • 3.広告調査

  • 競合が出稿しているWeb広告のキーワードや広告文を分析し、自社のプロモーション戦略の参考にします。
  • 4.被リンク分析

  • 競合がどのようなサイトからリンクを獲得しているかを知ることで、外部対策のヒントを得ます。

競合の成功事例から学びつつ、競合がカバーできていない領域(ニッチなニーズなど)を見つけることで、差別化された戦略を立案することが可能になります。

分析結果を成果につなげるPDCAサイクル

分析はあくまでスタート地点であり、ゴールではありません。重要なのは、分析から得られたデータを統合し、具体的な改善アクションを起こし続けることです。Webサイトを成長させるためには、以下のPDCAサイクルを回す必要があります。

  • Analyze(分析・現状把握)

    GA4、Search Console、ヒートマップ、競合調査ツールを用いて、数値とユーザー行動の両面から現状を可視化します。

  • Plan(課題特定と施策立案)

    データに基づき、「なぜ成果が出ないのか」という仮説を立てます。「入力フォームが使いにくいのではないか」「競合に比べて情報量が不足しているのではないか」といった課題に対し、優先順位をつけて改善策を計画します。

  • Do(施策の実行)

    計画に基づき、サイトの改修、コンテンツの追加・リライト、デザインの調整などを実行します。

  • Check(効果測定)

    実施した施策によって数値がどう変化したかを再度計測します。良かった点は伸ばし、悪かった点は修正します。

このサイクルを継続的に回すことで、Webサイトは「作ったまま」の状態から脱却し、ビジネスに貢献する資産へと成長していきます。

まとめ

Webサイトのパフォーマンスを最大化するためには、「内部分析(自社を知る)」と「外部分析(競合・市場を知る)」の両軸でのアプローチが不可欠です。

 

これらの分析には専門的なツールと知識が必要となり、社内のリソースだけで継続的に行うのは難しい場合もあります。そのような課題に対応する手段の1つが外部専門チームの活用です。

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