数千点以上の商品を扱う大規模なECサイトや、多岐にわたるカテゴリーを持つサイトの運営において、「商品が多すぎて管理しきれない」「ユーザーが目的の商品にたどり着けていない」といった課題は尽きません。 特に商品点数が多いサイトでは、動線が複雑になりがちで、どこに改善のボトルネックがあるのか見極めるのが難しい傾向にあります。
この記事では、BtoB・BtoCを問わず商品数が多い総合通販型のECサイトが売上を伸ばすための現状分析と、集客・購入率(CVR)・客単価を向上させる具体的な改善施策について解説します。
ECサイトの売上改善において、一般消費者向け(BtoC)か企業間取引(BtoB)かに関わらず、基本となる方程式は共通です。 闇雲にデザインを変える前に、まずは以下の構造を理解し、自社の課題がどこにあるかを特定しましょう。
売上 = アクセス数(集客) × 購入率(CVR) × 客単価
特に取扱商品数が多いサイトでは、全体の数字だけでなくカテゴリーごとや特集ごとの数字を見ることで、より具体的な改善策が見えてきます。
どれほど豊富な品揃えがあっても、お客様が来店しなければ売上は発生しません。 SEO対策やWeb広告などを通じて、ターゲットとなるユーザーをサイトへ誘導する施策が必要です。
サイトを訪れたユーザーのうち、実際に商品を購入(または問い合わせ)した割合を示します。 商品数が多いサイトでは、「欲しい商品がすぐに見つかるか(検索性)」や「比較検討のしやすさ」がCVRに大きく影響します。
1回の注文で支払われる平均金額です。 多品目を扱うサイトの強みである「ついで買い(クロスセル)」や「まとめ買い」の提案が、客単価アップの鍵となります。
改善施策を実行する前に不可欠なのが、正確な現状分析です。 商品数が多いサイトはデータ量が膨大になるため、ポイントを絞って分析することが重要です。
Google Analytics(GA4)などの解析ツールを活用し、数値データからサイトの健康状態を把握します。 全体平均だけでなく、「売れているカテゴリー」と「足を引っ張っているカテゴリー」を特定することや、サイト内検索で「検索されたのにヒット件数が0」のキーワードがないかを確認することも重要です。
また、BtoBサイトであっても近年はスマホでの閲覧・発注が増えているため、PCとスマホでCVRに乖離がないか確認しましょう。
数値だけでは見えない「ユーザーの迷い」を可視化します。 ヒートマップツールを使えば、ユーザーが「どのメニューをクリックしようとして迷っているか」「商品一覧ページのどこまでスクロールしているか」がわかります。 特に商品カテゴリーが複雑な場合、ナビゲーションの使いにくさが離脱の主因になっているケースが多く見られます。
多品目を扱うサイトの最大の強みは、それだけ多くの「入り口」を作れることです。 この強みを活かした集客施策が有効です。
商品数が多いということは、それだけ多くの商品ページが存在するということです。 ビッグワード(例:「オフィス家具」)だけでなく、ニッチなキーワード(例:「オフィスチェア メッシュ 腰痛対策 黒」)での流入を狙う「ロングテールSEO」が効果的です。 商品詳細ページに型番やスペック、用途などを詳細に記載して検索にヒットしやすくすることや、「〇〇一覧」などのカテゴリーページを強化して受け皿にすることが重要です。
商品画像と価格を検索結果に直接表示できる「ショッピング広告(Googleショッピング等)」は、多品目サイトとの相性が抜群です。 また、ユーザーが閲覧した商品を自動的に広告として表示させる「動的リターゲティング広告」を使えば、数千点の商品があっても自動でパーソナライズされた広告を配信できます。
商品数が多いサイトにおける最大の課題は、「ユーザーが商品を見つけられずに離脱すること」です。 「探しやすい」「選びやすい」環境を作ることが、CVR改善の最優先事項です。
膨大な商品の中から目的のアイテムを見つけるために、検索機能の精度は命です。 キーワード入力中に候補を表示するサジェスト機能や、「サイズ」「色」「価格帯」「メーカー」などで絞り込めるドリルダウン検索の実装が効果的です。 また、「引っ越し」「引越し」「引越」などの表記ゆれに対応し、機会損失を防ぐことも重要です。
ユーザーが迷子にならないよう、サイトの構造を整理します。 マウスを乗せると下層カテゴリーまで一覧表示される「メガメニュー」を導入し、少ないクリック数で目的のページへ移動できるようにします。 さらに、ユーザーが今どこにいるかを常に表示する「パンくずリスト」を設置し、上位カテゴリーへの移動を容易にします。
特にBtoBの場合、サイズや素材、適合規格などの詳細なスペック情報が購入の判断基準になります。 また、「この商品に必要なオプション品」や「代替品」といった関連商品を適切に表示することで、比較検討をスムーズにし、購入の後押しをします。
取扱商品が多いことは、クロスセル(関連購入)やアップセル(上位版購入)のチャンスが多いことを意味します。
「この商品を買った人は、こんな商品も買っています」「あわせて購入」といったレコメンド機能を表示させます。 例えば、プリンターを購入するユーザーにインクカートリッジや用紙を提案するなど、豊富な在庫を活かした「ついで買い」を促します。
検討中の商品よりも、より高性能・大容量な上位モデルを提案します。 「あと〇〇円で容量が2倍になります」「業務用パックなら単価がお得です」といったメリットを提示し、より単価の高い商品への転換を図ります。
「〇〇円以上購入で送料無料」という設定は、客単価アップの定番施策です。 あと少しで送料無料になる場合に、消耗品や低単価な商品の購入を促すことができます。
商品数が多いECサイトの改善は、「数の多さ」を「探しにくさ(弱み)」にするのではなく、「豊富な選択肢(強み)」に変えることが重要です。 カテゴリー別データからユーザーニーズを掴み、豊富な商品ページを活かしたロングテールSEOで広く集客を行います。 そして、高機能な検索や整理されたナビゲーションで「探せない」ストレスをなくし、豊富なラインナップから最適な関連商品を提案してセット購入を促しましょう。
これらの施策は、BtoCサイトはもちろん、型番検索やスペック比較が重要なBtoBサイトにおいても非常に有効です。
「商品点数が多すぎて、どこから手をつければいいかわからない」「BtoB特有の商習慣に合わせたサイト改修がしたい」といった課題をお持ちではないでしょうか。
デジタルマーケティング支援を行うSynQ Partners株式会社では、サイトの立ち上げから大規模ECサイトの安定運用まで、様々なECカートの仕様に沿った対応を行っています。まるで貴社の「EC事業部の一員」のように、事業成長に伴走いたします。
まずは貴社サイトの診断依頼や運用相談まで、お気軽にお問い合わせください。