Webサイト改善の施策事例

複数CMSが混在する大規模サイトにおけるUI・導線の共通化と部署横断の合意形成支援

概要と担当範囲

大手インフラ系企業のWebサイトにおいて、SEO強化を目的としたコンテンツ発信のためにブログ事業を推進する中で、部署ごとに異なるシステム(CMS無し・複数CMS)が同一ドメイン内で混在している状況に対する改善支援です。

当社はUIや導線の共通化に向けた方針策定を目的に、複数部署を横断した打ち合わせのファシリテーションから、「独自で進める領域」と「共通化すべき領域」の切り分け、共通部分の設計までを担当しました。

  • コンテンツ改善
  • ブログ(投稿機能)の設計
  • UI/UX設計
  • 導線改善

課題背景

SEO強化を目的としてコンテンツ発信を強化する方針が決まったものの、サイトの運用体制とシステム構成が部署ごとに分断されている状況がありました。

  • 部署Aは静的HTML(CMS無し)、部署BはmicroCMSなど、同一ドメイン内で異なるシステムが並走
  • 各部署が独自にページを構築しており、UIやナビゲーションに統一感がない
  • ユーザーから見ると同じサイトなのに、ページによってデザインや操作感が変わってしまう
  • 部署間での連携がなく、「全体としてどう見えているか」を把握している人がいなかった
  • コンテンツを増やすほど、サイト全体の一貫性が失われていくリスクがあった

これは個々の部署の問題ではなく、部署をまたいだサイト全体の設計方針が不在であることが根本的な課題でした。

改善の考え方

すべてのシステムを統一することは現実的ではないため、「共通化すべき要素」と「各部署が独自に進めてよい要素」を明確に切り分ける方針を取りました。UIの共通化は、システム統合ではなく設計ルールの共有によって実現するアプローチです。

当社の関与領域

  • 部署横断のファシリテーション
  • UI共通化設計
  • 導線設計
  • コンテンツ運用方針の策定

複数システムが混在する環境下でのUI・導線共通化のため、以下の領域に関与しました。

  • 各部署が運用しているシステム・ページ構成・更新フローの現状把握
  • 部署横断の打ち合わせを通じた「共通化すべき要素」と「独自運用を許容する要素」の切り分け
  • ヘッダー・フッター・ナビゲーション・パンくず等の共通UIコンポーネントの設計
  • サイト内回遊を意識した部署間の導線設計
  • 各部署のブログ・コンテンツがサイト全体の中でどう位置づけられるかの情報設計
  • 共通化方針のドキュメント化と各部署への展開

伴走型支援の強みを活かし、各部署との個別のやりとりと横断的なディスカッションの両方を重ねながら、関係者全員が納得できる落とし所を段階的に形成しました。

進め方の特徴

この案件では、技術面の設計と同じくらい「合意形成のプロセス」が重要でした。

  • 各部署の担当者と個別にヒアリングし、それぞれの運用事情や制約を把握
  • 横断ミーティングでは「全体最適」と「部署ごとの事情」の両立点を議論
  • 一度にすべてを決めるのではなく、段階的に共通化の範囲を広げるロードマップを策定
  • 各部署が「押し付けられた」と感じないよう、合意プロセスを丁寧に設計
  • 定例レビューを通じた継続的な方針の微調整と認識合わせ

大規模組織のWeb改善では、「何を作るか」と同じくらい「どう進めるか」が成否を左右します。当社が第三者の立場でファシリテーションを担うことで、部署間の利害調整がスムーズに進みました。

主な取り組み

  • 同一ドメイン内の全ページを対象としたUI・導線の現状棚卸し
  • システムの違いを吸収する共通UIコンポーネント(ヘッダー・フッター・ナビゲーション等)の設計
  • 各部署のブログ・コンテンツ発信の位置づけと回遊導線の整理
  • 共通化ガイドラインの策定と運用ルールのドキュメント化
  • 部署ごとの独自性を残しつつ、ユーザー体験の一貫性を確保するデザインルールの整備

システムを統一するのではなく、「見え方」と「動線」を共通化することで、異なるシステムが共存しながらも一貫したユーザー体験を実現しています。

変化・成果

  • サイト全体のUIに統一感が生まれ、ユーザーがページ間を移動しても違和感がなくなった
  • 各部署が独自にコンテンツを発信しつつも、サイト全体の一貫性が保たれる運用体制が確立された
  • 部署間の「サイトに対する共通認識」が形成され、今後の改善が進めやすくなった
  • 共通化ガイドラインにより、新規ページ追加時の判断基準が明確になった

※具体的な数値は非公表