当社はAIO・LLMO対策の支援を行っています。ただ、お客様に「AIの回答で自社がどう紹介されているか調べましょう」と提案する以上、まず自分たちが同じことをやっておくべきだと考えました。
サーバーログでAIクローラーの訪問状況を調べた前回の記事では、当社のサイトにAIのクローラーがGooglebotの約10倍の頻度で来ていることが分かりました。
とはいえ、AIにサイトを「読まれている」ことと、AIの回答で「おすすめされる」ことは別の話です。そこで今回は、お客様がAIにたずねそうな10の質問を、GoogleのAI OverviewsとChatGPTに実際に投げて、当社がどう扱われているかを確かめました。
結果として、20の回答のうち当社の名前が出たのは6回答で、いずれも1番目でした。ただし名前が出たのは、当社が特に強みとしているEC・BtoBサイト・Shopifyの改善についての質問だけで、当社が支援しているAI検索対策についての質問では、一度も名前が出ませんでした。この記事では、その結果と、ここから当社が取り組むことをそのまま共有します。
質問は、種類によって見るべきポイントが変わります。今回は10のプロンプトを「地域×サービス」「サービス単体」「課題型」の3つに分けて用意しました。
地域×サービスでは当社の名前が出るか、サービス単体では名前に加えて何番目に挙がるか(費用相場の質問では料金の扱いも)、課題型では当社のページが引用元に入っているかを主に見ています。
| 種類 | プロンプト |
|---|---|
| 地域×サービス | 1. 福岡でAIO・LLMO対策を頼めるおすすめの会社は? |
| 地域×サービス | 2. 福岡で、SEOとAI検索対策の両方に対応している制作会社を教えて |
| 地域×サービス | 3. 九州で、ECサイトの改善を継続して任せられるWeb制作会社は? |
| 地域×サービス | 4. 福岡で、BtoBサイトの改善に強い会社は? |
| サービス単体 | 5. AI検索対策を、調査から実装まで一社に頼める会社は? |
| サービス単体 | 6. AIO対策の費用相場と、依頼できる会社を教えて |
| サービス単体 | 7. Shopifyの改善とSEOを一緒に頼める会社は? |
| 課題型 | 8. 自社サイトがChatGPTの回答に出てこない。何から始めればいい? |
| 課題型 | 9. ShopifyのサイトをAI検索に対応させるには? |
| 課題型 | 10. 製造業のサイトで、AIに製品を比較させたときに自社が出るようにしたい |
3・4・7番は、当社が特に強みとしているEC・BtoBサイト・Shopifyの改善についての質問です。サービスページを公開して間もないAI検索対策の質問と比べるための基準として、あえて入れています。
課題型を名前ではなく引用元で見たのは、そもそも回答に社名が挙がりにくい質問だからです。
過去の検索や会話の影響を避けるため、Googleはシークレットウィンドウ、ChatGPTは一時チャットで確認しました。日によるばらつきを抑えるため、確認はすべて同じ日にまとめて行っています。
記録したのは、当社の名前が出たか、何番目に出たか、どう紹介されていたか、引用元になっていたサイト、そして当社についての記述に誤りがないか、の5点です。
なお、この記事に載せている回答は各プロンプト1回分です。AIの回答は聞くたびに変わるため、傾向は専用ツールで同じプロンプトを定点観測して確認しています。言及の割合や引用元の変化はツールで追い、紹介のされ方や記述の正確さは人が回答を読んで確認する、という分担です。
| プロンプト | AI Overviews | ChatGPT |
|---|---|---|
| 福岡でAIO・LLMO対策を頼めるおすすめの会社は? | なし | なし |
| 福岡で、SEOとAI検索対策の両方に対応している制作会社を教えて | なし | なし |
| 九州で、ECサイトの改善を継続して任せられるWeb制作会社は? | 1番目 | 1番目 |
| 福岡で、BtoBサイトの改善に強い会社は? | 1番目 | 1番目 |
| AI検索対策を、調査から実装まで一社に頼める会社は? | なし | なし |
| AIO対策の費用相場と、依頼できる会社を教えて | なし | なし |
| Shopifyの改善とSEOを一緒に頼める会社は? | 1番目 | 1番目 |
| 自社サイトがChatGPTの回答に出てこない。何から始めればいい? | 引用なし | 引用なし |
| ShopifyのサイトをAI検索に対応させるには? | 引用なし | 引用なし |
| 製造業のサイトで、AIに製品を比較させたときに自社が出るようにしたい | 引用なし | 引用なし |
結果は、質問の種類によってはっきり分かれました。
ECサイトの改善、BtoBサイトの改善、Shopifyの改善とSEOという、当社がサービスページを設けている領域の質問では、2つのAIのどちらでも当社が最初に挙がりました。紹介文には「アプリだけに頼らない」「流入・回遊・購入・客単価の四軸」など、当社のサービスページの記述がほぼそのまま使われていました。
一方、「福岡でAIO・LLMO対策を頼める会社」「AIO対策の費用相場」など、AI検索対策を直接たずねた4つの質問では、どちらのAIにも当社の名前は出ませんでした。挙がったのは、AI検索対策を以前からサービスとして掲げている会社です。引用元の多くは「福岡のAIO対策会社◯選」のような地域名を含む比較記事や、全国のAIO対策会社を比較した記事でした。

社名を含まない課題型の質問では、どちらのAIも社名を挙げず、各社のノウハウ記事を引用して回答していました。当社の記事は引用されていません。
当社の料金について、サイトの現在の表記とは異なる金額が回答に使われていました。

社名の表記も、回答によって分かれていました。ChatGPTは「SynQ Partners株式会社(シンクパートナーズ)」と両方を併記していましたが、GoogleのAI Overviewsでは「シンクパートナーズ株式会社」のほか、当社が使ったことのない「株式会社SYNQ」という表記も見られました。
結果を見比べると、当社の場合は次の5つの違いが見えてきました。
名前が出たEC・BtoBサイト・Shopifyの改善は、サービスページだけでなく、関連する記事や支援事例など、当社がこれまで多くの情報を発信してきた領域です。回答の紹介文にはサービスページの記述が使われていましたが、ページがあること自体が選ばれた理由というより、その領域について当社の情報が総合的にそろっていたことが大きいのではないかと見ています。
一方、AI検索対策は、執筆時点では当社がページを公開して間もない領域です。サイト内の情報がまだ少ないことに加えて、比較記事やまとめサイトのような外部のサイトが当社の情報を取り上げるまでにも時間がかかります。AIの回答に名前が挙がるには、情報の量だけでなく、こうした時間の経過が必要な場合もありそうです。
AI検索対策のような新しい領域では、AIは各社のサイトより先に、比較記事を手がかりに候補を集めているように見えました。当社は、引用されていたどの比較記事にも掲載されていません。
課題型の質問では、その課題に正面から答えている記事が引用されていました。今月公開・更新された記事も含まれていたので、新しく書いた記事でも引用元になる可能性はありそうです。
費用相場の質問では、料金を公開している会社が金額と一緒に紹介されていました。当社のAI検索対策のページは料金を「お見積り」としていたため、比較の材料になりにくい状態でした。
当社は、検索する人がカタカナで社名を入力することを想定して、ページのタイトルなどに「シンクパートナーズ」という読みを使い、本文では「SynQ Partners」と書いてきました。
検索エンジンに対しては有効な工夫でしたが、AIの回答では表記がそろわず、同じ会社の情報として扱われているかが分かりにくい状態になっていました。外部の比較記事などで情報が集められる場合、表記がそろっていないと、別の会社の情報として扱われる可能性もあります。
当社はテクニカルSEOやサイトの実装を強みとしています。今回の結果を受けた対策も、ページの修正や構造化データの整備など、自社で手を動かせるところから進めます。施策は専用ツールで同じプロンプトを定点観測しながら実行し、AIの回答がどう変わったかを確かめては、次の打ち手を調整していきます。
料金を「お見積り」としていたページに、調査のみのスポット契約と継続支援それぞれの目安を載せます。あわせて、福岡を拠点に全国対応していることを、ページの冒頭近くに書き加えます。文章で書くだけでなく、見出しや表で整理して、AIが読み取りやすい形にします。
サイト内に残っている古い料金の記載を洗い出して、表記をそろえます。どのページの記載が回答に使われていたのかは、定点観測の引用元から確認しながら進めます。
ShopifyのAI検索対策や、製造業の製品情報の持ち方など、当社が実装の経験を持つテーマから記事を追加します。公開した記事が引用元に入るかどうかも、定点観測で追います。
これまでページのタイトルなどで使ってきたカタカナの「シンクパートナーズ」はやめ、サイト内の社名を正式な「SynQ Partners株式会社」に統一します。
カタカナで検索する人に合わせて表記を使い分ける工夫は、検索エンジンには有効であっても、AIの回答では表記が複数あること自体が同じ会社の情報かどうかを分かりにくくしていました。今回の結果から、表記を使い分けることよりもどこを見ても同じ社名で書かれていることのほうが大事だと現時点では判断しています。
そのためページ上の表記だけでなく、構造化データに登録する社名も今後はこの正式な表記でそろえ経過をみる予定です。
AI検索対策の質問では、地域名を含む比較記事や、全国のAIO対策会社を比較した記事が引用元になっていました。比較記事に限らず、レビュー記事など、外部のサイトで当社が取り上げられる機会を増やしていきます。掲載をお願いするときも、社名は正式な表記でそろえます。
実際に自社で計測してみて、事前に想定していなかった気づきもありました。
AI検索対策の質問だけで計測していたら、「当社はAIにまったく認識されていない」という結論になっていたはずです。当社が強みとしているサービスの質問を基準として入れていたことで、当社がAIに認識されていないのではなく、AI検索対策という領域では、まだ当社の情報の蓄積や時間が足りていないのだと切り分けられました。
料金のずれや「株式会社SYNQ」という表記は、名前が出たかどうかを集計するだけでは見つかりません。回答を人が読んで初めて分かったことです。名前が挙がっていても、間違った情報で紹介されていれば、問い合わせの段階で行き違いが起きかねません。
同じ質問でも、聞くたびに挙がる会社や順番は変わります。この記事に載せた回答も、あくまで1回分の記録です。施策の効果を確かめるには、同じプロンプトを継続して計測して変化を比べる必要があると改めて感じました。
当社では、AI検索の分析に対応した専用ツールを使い、自社と競合の言及状況や引用元を調査しています。自社がAI検索でどう扱われているかを確認したい場合は、AI検索の無料診断をご利用ください。サイトのURLをお送りいただければ、主要なプロンプトでの言及状況と引用元を調査してお送りします。
1回の回答だけでは、たまたまその回に出た・出なかった可能性があります。AIの回答は聞くたびに変わるため、傾向をつかむには、同じプロンプトを同じ条件で継続して確認する定点観測が必要です。
ただ、手作業で毎週同じ条件をそろえて確認し続けるのは、現実的にはかなりの手間になります。当社では、AI検索の分析に対応した専用ツールで同じプロンプトを毎週定点観測しており、今回の記事の傾向もこの方法で確認しています。自社の言及状況を継続して把握したい場合は、AI検索の無料診断からご相談ください。
現状をつかむだけなら、今回の当社のように手作業でも確認できます。一方で、施策の前後で変化を比べたい場合や、競合と比べたい場合、プロンプトの数が多い場合は、定点観測ができるツールが必要になります。
ツールは導入すれば終わりではなく、どのプロンプトを追うかの設計や、出てきた数値の読み解きも欠かせません。当社では専用ツールでの定点観測から結果の分析、サイトの改修まで一貫して対応しています。ツールの導入や運用に迷っている場合は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
施策の内容や、各AIが情報を更新する時期によって異なります。自社サイトの修正は比較的早く反映されることがありますが、外部の比較記事への掲載は、掲載されるまでの期間も含めて時間がかかります。
どの施策がいつ効いたのかを判断するには、施策を始める前から定点観測を続け、変化を比べられる状態にしておくことが必要です。当社でも、専用ツールで同じプロンプトの変化を毎週追っています。これから対策を始める場合は、まずAI検索の無料診断で現状を測るところから始めることをおすすめします。
ChatGPTやGoogleのAI Overviewsで、自社と競合がどのように言及・引用されているかを無料で調査します。サイトのURLをお送りいただければ、主要なプロンプトでの言及状況や、AIが参照している引用元のサイトをレポートにまとめてお送りします。
対応が必要な項目があれば、実装でどう対応できるかもあわせてご説明します。契約を前提とするものではありませんので、現状の確認だけでもご利用ください。