Shopifyでは、何もしなければセール商品・通常商品を問わずクーポンが適用されます。
本施策では販促の強化を目的として、割引セールとは別にクーポンキャンペーンも同時に打てる設計を行いました。
アプリや開発を使わず標準のコレクションとディスカウントの組み合わせで、「定価の商品だけにクーポンが効く」形を実現した事例です。
| 使うもの | 役割 |
|---|---|
| コレクション(商品をグループにまとめる機能) | クーポンの種類ごとに、そのクーポンを効かせたい定価の商品だけを集めたコレクションを作る |
| ディスカウント(クーポンを作る機能) | 各クーポンの割引を、対になるコレクションの商品にだけ効くよう設定する |
アプリの追加や開発は使っていません。Shopifyに最初から備わっている2つの機能を組み合わせています。
クーポンが効く範囲の考え方
Shopifyでは、セール価格とクーポンは別々の仕組みです。そのため、何も設定しなければ、セールで値下げしている商品にもクーポンの割引がそのまま重なります。「セール中にクーポンを配ると、二重に値引きされてしまう」というのは、Shopifyを運用している事業者からよくご相談をいただく悩みです。
何も設定しない場合のクーポンの効き方
今回も、事業部の方から「定価の商品にだけクーポンを使えるようにしたい」というご依頼をいただきました。二重の割引を避けるために、セールとクーポンを同じ時期に行えない状態でした。
定価の商品だけにクーポンを効かせる方法は、一つではありません。アプリを使う方法や、プログラムで細かく制御する方法もあります。ただ、細かく制御できる方法ほど、費用や、運用・保守の手間がかかります。クーポンは施策のたびに作るものなので、毎回の設定が複雑だと続きません。
そこで、担当者が管理画面だけで簡単に回せることを軸にして、まず事業部の方と、どこまでできれば十分かという条件を決めました。
| 決めた条件 | 理由 |
|---|---|
| クーポンの対象は商品単位で分ける。カラーなどのバリエーション単位では分けない | 「この商品はクーポン対象、この商品は対象外」で、事業部の方の運用が成り立つため |
| 割引額や割引率のパターンは、ある程度決まった数(5種類程度)に絞る | この方法ではクーポン1種類につきコレクションを1つ用意する。パターンが増えるほど、管理するコレクションが増えて運用の手間がかかるため |
この2つの条件の範囲なら、アプリも開発も使わずに、Shopifyの標準機能だけで実現できます。設定はコレクションとディスカウントの組み合わせだけで、追加の費用もかかりません。運用のしやすさを優先し、標準機能の組み合わせで作ることにしました。
Shopifyの管理画面で、クーポンの種類ごとにコレクションを1つずつ作ります。たとえば「10%OFFクーポン用」「500円OFFクーポン用」のように、クーポンと対になるコレクションです。それぞれのコレクションには、そのクーポンを効かせたい定価の商品だけを入れ、セール中の商品は入れません。今回は5種類程度を想定していたため、コレクションの数も無理なく管理できる範囲に収まっています。
管理画面の「ディスカウント」から、商品の割引としてクーポンを作ります。クーポンコードと割引額(または割引率)を設定し、適用する対象を「特定のコレクション」にして、そのクーポン用のコレクションを選びます。これで、コレクションに入っている商品にだけクーポンが効くようになります。
ディスカウントの設定画面
この案件では、コレクションへの商品の出し入れは担当者が手作業で行っています。商品をセールにするときは、クーポン用のコレクションから外します。
なお、セール前の価格(比較価格)が設定されているかどうかを条件にして、コレクションに商品を自動で振り分ける方法もあります。手作業の手間は減りますが、バリエーションごとに価格の設定が違う商品の扱いなど、事前に確かめておくべき点があります。どちらが合うかは、商品の登録のしかたによって変わります。
二重の割引を気にせずにクーポンを出せるようになり、セールとクーポンを別々の施策として打てるようになりました。両方を同じ時期に行うこともできます。
それまでは「セールをするか、クーポンを出すか」のどちらかを選ぶしかありませんでしたが、組み合わせ方も含めて、販促の打ち手が増えています。
※記載の内容は支援当時のものです。
今回の方法は、商品単位で分けられ、割引のパターンが限られている場合に向いています。カラーなどのバリエーション単位で分けたい、割引のパターンが多いといった場合は、アプリやプログラムで制御する方法もあります。商品の登録のしかたと、行いたい販促の内容をうかがったうえで、合う方法をご提案します。