ECサイトの改善を外注するなら?依頼先の選び方と失敗しないポイントを支援会社の目線で解説します

ECサイト改善の外注について、コンサル・制作会社・SEO会社・広告代理店・総合型支援など依頼先の種類、自社の課題に合った選び方、失敗パターン、見極めチェックリスト、依頼前の社内準備まで解説します。

ECサイト改善の外注先にはどんな種類があるか

ECサイトの改善を外部に依頼する場合、選択肢は大きく分けて以下のタイプがあります。それぞれの特徴を理解した上で、自社の課題に合った依頼先を選ぶことが重要です。

EC専門のコンサルティング会社

EC運営の戦略立案と改善提案を行います。データ分析に基づく改善施策の設計が強みですが、制作の実装は自社で行うか、別の制作会社に依頼する必要があるケースが多いです。

Web制作会社

デザインとコーディングの実装が強みです。サイトのリニューアルやページ制作を依頼する場合に適していますが、マーケティング視点での改善提案は得意でない会社もあります。

SEOコンサルティング会社

検索流入の改善に特化しています。テクニカルSEO、コンテンツSEO、キーワード戦略の設計が得意ですが、デザインや実装の対応は範囲外であることが多いです。

広告代理店

リスティング広告やSNS広告の運用代行が中心です。広告による即効性のある集客が強みですが、サイト自体の改善は業務範囲外であることが多いです。

総合型の支援会社

分析・戦略から制作・実装・広告運用までを一社で対応します。窓口が一本化される利便性がありますが、全ての領域で専門性が高いとは限りません。

自社の課題に合った依頼先を選ぶ

依頼先選びで最も重要なのは、自社の課題を明確にすることです。

集客に課題がある場合

サイトへの訪問者が少ない場合は、SEOコンサルティング会社や広告代理店が候補になります。ただしサイト自体の改善も必要な場合は、制作まで対応できる会社が効率的です。

サイトの使い勝手に課題がある場合

訪問者はいるが購入に至らない場合は、UI/UXの改善提案ができる会社が適しています。データ分析に基づいて導線やページ設計を改善し、それを実装まで行える会社であれば、提案と実行のスピードが速くなります。

サイトが古くてリニューアルが必要な場合

Web制作会社が中心になります。ただしリニューアルと同時にSEO対策やマーケティング設計も行いたい場合は、その知見を持つ制作会社を選ぶか、コンサルティング会社と制作会社の協業体制を組む必要があります。

何から始めればいいかわからない場合

まず現状の分析と課題の整理を依頼するのが第一歩です。サイトの課題を可視化してもらい、その上でどの施策が優先度が高いかを判断します。

依頼先選びで失敗するパターン

ECサイト改善の外注で失敗するパターンにはいくつかの共通点があります。

提案と実装が分断されるケース

コンサルティング会社に分析と提案を依頼し、別の制作会社に実装を依頼する体制では、提案内容が正確に実装に反映されないリスクがあります。伝言ゲームのように情報が劣化し、当初の意図とは異なるアウトプットになることがあります。

商談時と実際の担当者が異なるケース

営業担当が商談で印象の良い提案をしても、実際に手を動かすのは別のジュニアメンバーだった、というケースは少なくありません。契約前に「実際に担当するのは誰か」を確認しておくべきです。

短期間での成果を約束するケース

「3ヶ月で売上2倍」のような過度な成果保証は疑ってかかるべきです。ECサイトの改善は継続的なプロセスであり、特にSEO施策は効果が出るまでに時間がかかります。

自社の業種を理解していないケース

BtoC向けの化粧品ECの改善実績は豊富でも、BtoB製造業のECはやったことがない、という会社に依頼すると、業界特有の要件(ロット販売、法人向け価格、別注対応等)への理解が不足する可能性があります。

良い依頼先を見極めるチェックリスト

以下のポイントを確認することで、依頼先の質をある程度見極められます。

  • 自社と似た業種・規模の改善実績があるか。実績がある業種であれば、業界特有の課題への理解が深く、初期のコミュニケーションコストが低くなります。
  • 提案だけでなく実装まで対応できるか。分析→設計→制作→実装→効果検証の全工程を一社で対応できる会社であれば、戦略と実行のズレが起きにくくなります。
  • 担当者の専門知識は十分か。商談の中で自社サイトの具体的な課題を指摘できるか、技術的な質問に答えられるかを確認します。具体性のある話ができる担当者ほど、実務での対応力も高い傾向があります。
  • コミュニケーションの頻度と形式はどうか。月次レポートだけで定例ミーティングがない会社と、隔週で定例がある会社では、改善のスピードに差が出ます。
  • 契約形態は柔軟か。長期の縛りがなく、月単位や四半期単位で契約を見直せる形態が理想です。成果が出ない場合に身動きが取れなくなるリスクを避けるためです。
  • 解約率やクライアントの継続年数を聞いてみるのも有効です。長く続いている取引先が多い会社は、実際にクライアントが価値を感じている証拠です。

依頼前に社内で準備しておくこと

外注先に相談する前に、社内で以下の情報を整理しておくと、商談がスムーズに進みます。

  • 現在のECサイトの月間売上、訪問者数、注文件数などの基本数値。正確な数字がなくても概算で構いません。
  • 現在抱えている課題の認識。「売上が伸びない」だけでなく、「流入は増えているが購入率が低い」「商品ページまで来るが離脱する」のように、可能な限り具体的に整理します。
  • 予算の目安。月額いくらまでなら投資できるか、年間でどの程度の予算を確保できるかを事前に決めておくことで、見積もりとのすり合わせがスムーズになります。
  • 意思決定のプロセス。担当者が決裁できるのか、上長の承認が必要なのかを明確にしておくことで、支援会社側も提案の進め方を調整できます。

ECサイトのコンサル費用の相場については、別記事でも詳しく解説しています。

運用代行と伴走型支援の違いについては、別記事でも詳しく解説しています。

まとめ

ECサイト改善の外注先は、自社の課題に合ったタイプの会社を選ぶことが最も重要です。提案と実装の一貫性、担当者の専門性、業種への理解度、契約の柔軟性をチェックリストで確認し、費用の安さだけではなく「この会社なら自社の売上が伸びるか」で判断してください。

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