ECサイトのテクニカルSEOについて、クロール・インデックス、タイトルタグとメタ情報、サイト構造、表示速度、モバイル対応、構造化データ、セキュリティの7カテゴリで確認できるチェックリストを解説します。
専門知識がなくても自社サイトの技術的基盤を点検できます。
テクニカルSEOとは
テクニカルSEOとは、検索エンジンがWebサイトを正しくクロール(巡回)し、インデックス(登録)し、評価できるように、サイトの技術的な基盤を整える施策です。
コンテンツSEO(ブログ記事の執筆等)が「何を伝えるか」に対して、テクニカルSEOは「伝えるための土台が整っているか」に該当します。どれだけ良いコンテンツを書いても、テクニカルSEOに問題があれば検索エンジンに正しく評価されません。
ECサイトは商品ページ、カテゴリページ、絞り込みページなどページ数が多くなるため、テクニカルSEOの影響が一般的なサイトより大きくなります。
関連記事:テクニカルSEOとコンテンツSEOの違いとは?現場目線での施策や優先度について所感を交え解説します
チェック①:クロールとインデックス
サイトがGoogleに正しく認識されているかを確認します。
- Google Search Consoleにサイトが登録されているか確認します。未登録であればまず登録します。
- XMLサイトマップが生成され、Search Consoleに送信されているか確認します。多くのECプラットフォームでは自動生成されますが、全商品ページがサイトマップに含まれているか、古いURLが残っていないかも確認します。
- robots.txtの内容を確認します。意図せず重要なページをクロール拒否していないかを確認します。特にECプラットフォームのデフォルト設定でカート周りのページだけでなく、商品ページまでブロックしてしまっているケースが稀にあります。
- インデックス数を確認します。Search Consoleの「ページ」レポートで、インデックスされているページ数と、除外されているページ数を確認します。商品数に対してインデックス数が極端に少ない場合は、何らかの問題があります。
関連記事:Googleインデックス登録とは?リクエスト方法や検索結果に反映されない原因・対策を徹底解説
チェック②:タイトルタグとメタ情報
- 各ページのタイトルタグが固有の内容になっているか確認します。同じタイトルが複数のページで使い回されている場合は修正が必要です。
- メタディスクリプションが各ページに設定されているか確認します。未設定の場合、Googleがページ内のテキストから自動生成しますが、意図した内容が表示されるとは限りません。
- H1タグがページごとに一つだけ設定されているか確認します。H1が複数あったり、そもそもH1が設定されていないページがないかをチェックします。
関連記事:ECサイトの商品ページSEO対策|検索から購入につなげる最適なページ設計について解説します
チェック③:サイト構造と内部リンク
- パンくずリストが全ページに設置されているか確認します。ECサイトではカテゴリ→サブカテゴリ→商品のパス構造を示すパンくずリストが、ユーザーにもSEOにも重要です。
- 内部リンク切れがないか確認します。削除した商品や変更したURLへのリンクが残っていると、404エラーが発生しSEO上マイナスになります。Search Consoleのエラーレポートで確認できます。
- 孤立ページがないか確認します。サイト内のどのページからもリンクされていないページは、検索エンジンがクロールしにくく、SEO評価が低くなります。
- URL構造が論理的になっているか確認します。パラメータだらけの長いURLよりも、カテゴリ構造を反映した分かりやすいURLの方がSEO上有利です。
チェック④:表示速度
- Google PageSpeed Insightsでモバイルとデスクトップのスコアを確認します。モバイルのスコアが50点以下の場合は改善が必要です。
- 画像が最適化されているか確認します。未圧縮の高解像度画像をそのまま使用していると、表示速度が大幅に低下します。WebP形式への変換と適切な圧縮を行います。
- 不要なJavaScriptやCSSが読み込まれていないか確認します。使用していないプラグインやウィジェットのスクリプトが残っていることがあります。
- Core Web Vitals(LCP、FID/INP、CLS)の値を確認します。これらはGoogleがランキング要因として使用している指標であり、特にCLS(レイアウトシフト)はECサイトで問題になりやすい項目です。画像のサイズ指定がない場合や、広告バナーの遅延読み込みによってレイアウトがずれる現象が原因です。
チェック⑤:モバイル対応
- モバイルフレンドリーテストで問題がないか確認します。
- タップターゲット(ボタンやリンク)のサイズが十分か確認します。指で押しやすいサイズ(最低48×48ピクセル)になっているか、ボタン同士が近すぎないかをチェックします。
- テキストがズームなしで読めるサイズか確認します。フォントサイズが小さすぎると、モバイルユーザーの体験が著しく悪化します。
- ビューポートの設定が正しいか確認します。<meta name=”viewport” content=”width=device-width, initial-scale=1″>が設定されていることを確認します。
チェック⑥:構造化データ
- Product(商品)の構造化データが商品ページに実装されているか確認します。
- BreadcrumbList(パンくずリスト)の構造化データが実装されているか確認します。
- 構造化データにエラーがないか、リッチリザルトテストで確認します。
- Search Consoleの「拡張」レポートでエラーや警告が発生していないか確認します。
構造化データの設定方法と効果については、別記事でも詳しく解説しています。
関連記事:テクニカルSEOで必要な「構造化マークアップ」とは?検索結果におけるメリットと導入方法を解説します
チェック⑦:セキュリティと技術的基盤
- SSL証明書が有効で、全ページがHTTPSで配信されているか確認します。HTTPのページが残っている場合はHTTPSへのリダイレクトを設定します。
- 混合コンテンツ(HTTPSページ内にHTTPリソースが読み込まれている状態)がないか確認します。画像やスクリプトのURLにHTTPが残っていると、ブラウザが警告を表示する場合があります。
- 文字コードがUTF-8に統一されているか確認します。古いサイトではEUC-JPやShift_JISが使われていることがあり、文字化けの原因になるだけでなく、検索エンジンの解析にも悪影響を及ぼします。
- 404エラーページがカスタマイズされているか確認します。デフォルトの404ページではなく、サイト内の他のページ(トップ、カテゴリ一覧、人気商品等)への導線を含むカスタム404ページを用意します。
まとめ
テクニカルSEOはECサイトのSEO対策の土台です。本記事のチェックリストを使って自社サイトの技術的な基盤を確認し、問題がある項目から優先的に対応しましょう。全てを一度に行う必要はなく、重要度の高い項目から段階的に改善を進めることが現実的です。