製造業がECサイトを始めるには?立ち上げから運用までの流れと成功のポイントを開設します

製造業向けECサイトの立ち上げから運用までの流れを解説します。Shopifyやmakeshopなど最適なプラットフォームの選び方、構築の6ステップ、公開後に必須のSEO対策まで、自社EC・BtoB販売を成功に導くポイントを以下で紹介しています。

なぜ今、製造業にECサイトが必要なのか

製造業の多くは、卸や代理店を通じた販売を主軸としてきました。しかし近年、自社ECサイトを持つ製造業が増えています。その背景にはいくつかの構造的な変化があります。

まず、卸・代理店経由の販売は利益率が低く、代理店の方針変更に影響を受けやすいというリスクがあります。自社で販売チャネルを持っていなければ、取引先の都合で売上が大きく変動する可能性があります。

次に、コロナ禍以降、対面営業に依存しない販売手段として自社ECの重要性が高まりました。展示会や訪問営業が制限された時期に、自社ECを持っていた企業とそうでない企業で大きな差が生まれました。

さらに、BtoB ECの市場規模は年間500兆円を超えています。ただしその大半はEDI(企業間の電子受発注システム)であり、自社ECサイトを通じた新規顧客の開拓はまだ発展途上です。つまり、製造業にとって自社ECは「これから伸びる市場」に位置しています。

製造業のECサイトに適したプラットフォームの選び方

ECサイトを構築する際、最初にぶつかるのがプラットフォームの選定です。製造業の場合、一般的なBtoC向けの基準とは異なるポイントで評価する必要があります。

Shopify(ショッピファイ)

Shopifyは近年最も注目されているプラットフォームです。デザインの自由度が高く、アプリによる機能拡張も豊富です。BtoB向けの卸売機能も拡充されており、法人向け価格の設定やロット別の販売にも対応できます。ただし月額費用がかかることと、日本語でのサポートがやや弱い点は考慮が必要です。

GMO makeshop(メイクショップ)

makeshopは国内のECプラットフォームとして安定した実績があります。法人向けの機能が充実しており、電話サポートもあるため、EC運営に慣れていない企業でも運用しやすい環境です。カスタマイズの自由度はShopifyほど高くありませんが、標準機能だけで一定のレベルのサイトが構築できます。

EC-CUBE

EC-CUBEはオープンソースのプラットフォームで、カスタマイズの自由度が最も高い選択肢です。独自の受発注フローや在庫管理との連携など、製造業特有の要件に柔軟に対応できます。ただし構築・運用に技術的な知識が必要なため、社内にエンジニアがいるか、外部パートナーとの連携が前提となります。

ECカートの比較や選び方については、別記事でも詳しく解説しています。

ECサイト立ち上げの具体的なステップ

製造業がECサイトを立ち上げる際の流れは、大きく6つのステップに分かれます。

1. 商品情報の整理

ECサイトに掲載する商品を選定し、写真・スペック・価格・ロット単位・納期などの情報を整理します。製造業の場合、商品数が多いケースが大半なので、どのカテゴリから掲載するか優先順位をつけることが重要です。

2. プラットフォームの選定

先述のShopify・makeshop・EC-CUBEの中から、自社の要件に合ったものを選びます。

3. サイト設計

カテゴリ構造、商品ページのレイアウト、購入フロー、問い合わせフォームの設計を行います。製造業の場合、既製品のカート購入と別注・大口の見積り依頼が混在するため、この導線設計が特に重要になります。

4. 商品登録

整理した商品情報をプラットフォームに登録します。写真のクオリティは購入率に直結するため、ここは手を抜かないことをおすすめします。

5. テスト・公開

購入フロー、決済、自動返信メールなどの動作確認を行い、問題がなければ公開します。

6. 公開後の改善

ここが最も重要です。ECサイトは公開してからがスタートで、アクセスデータを見ながら継続的に改善していくことで売上が伸びていきます。

立ち上げ後に必ずやるべきSEOの基本設定

ECサイトを公開しただけでは、検索エンジンからの流入はほとんど期待できません。公開直後に最低限やるべきSEOの設定があります。

タイトルタグ

各ページに固有のタイトルを設定します。トップページ、カテゴリページ、商品ページのそれぞれに、検索されるキーワードを含んだタイトルを設定することで、検索結果に表示されやすくなります。

カテゴリ構造

ユーザーにも検索エンジンにもわかりやすい階層で設計します。「何がどこにあるか」が直感的にわかる構造は、SEO上も有利に働きます。

構造化データ

商品の価格や在庫状況などをGoogleに直接伝える仕組みです。設定すると検索結果にリッチな情報(価格、レビュー評価など)が表示されるようになり、クリック率が向上します。

製造業ECでよくある失敗パターン

ECサイトを立ち上げたものの、期待した成果が出ないケースには共通したパターンがあります。

サイトを作ってそのまま放置している

サイトを公開した時点で満足してしまい、その後の改善を行わないパターンです。ECサイトは育てるものであり、公開は出発点に過ぎません。

商品写真の質が低い

製造業であっても商品写真の見せ方で印象は大きく変わります。工場で撮影した無造作な写真ではなく、用途がイメージできる写真を用意することが重要です。

法人向けとBtoC向けの導線が混在している

個人の少量購入と法人の大口購入では、求める情報も購入フローも異なります。これを同じ導線で処理しようとすると、どちらの顧客にとっても使いにくいサイトになってしまいます。

まとめ

製造業がECサイトを始めるにあたって最も重要なのは、公開後の継続的な改善を前提とした設計を行うことです。プラットフォームの選定、商品情報の整理、SEOの基本設定を押さえた上で、まずは小さくスタートし、データを見ながら育てていく姿勢が成功への近道です。

ECサイトの立ち上げや改善にお悩みの製造業の方は、お気軽にご相談ください。ご依頼の有無に関わらず、現状の課題を整理するお手伝いをいたします。

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